船のイカ釣り特集 - アウトドア＆フィッシング　ナチュラム

｜イカの種類｜スルメイカ釣りの仕掛け｜スルメイカの狙い方｜ケンサキイカ釣りの仕掛け｜
｜ケンサキイカの釣り方｜沖漬け｜イカ料理｜


スルメイカ	ケンサキイカ	ヤリイカ
船釣りで狙うイカのなかでもっともポピュラーなイカがスルメイカだ。関東地区ではマイカと呼ばれ、関西ではそのままスルメイカと呼ばれる。大型が釣れやすく引き味は抜群。外套の背面にある幅の広い黒色の帯と菱形のエンペラが特徴。昼間は沖合の水深100m前後に群がり、夜は浅いところへ浮いてくる。	日本海側で一般にシロイカと呼ばれているのがケンサキイカだ。若狭周辺ではマイカと呼ばれ、初夏から晩秋にかけて夜釣りで盛んに狙われる。引きもよいがとりわけ食味がよく、甘くとろけるようなうまみがあり１パイ釣れればヨダレもの。エンペラが上下に長いのが特徴で、ヤリイカと似ている。	その名のとおり胴の先端が細く長く槍のようにとがっているのがヤリイカ。一見したところ、ケンサキイカに似ているが、触腕が極端に短いのが特徴。晩秋から春にかけて盛んに狙われ、小気味よい引きが人気。刺身にするとおいしい。スルメイカと同じような道具立てで狙う。

仕掛けと釣り方　●スルメイカ＆ケンサキイカ●

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●スルメイカ釣りの仕掛け
　水深100ｍ前後のタナでイカヅノをキビキビ動かし誘うのがスルメイカ釣り。重たいオモリを付けた仕掛けをシャープにしゃくり続けられるタックルを用意しよう。竿は腰が強い7対3か8対2の先調子の船竿80～150号の2～3m。胴調子の竿ではイカヅノの動きが悪く釣果が上がらない。リールは電動タイプでシャクリ機能が付いたものがよい。道糸はＰＥラインの4～5号を300mほど巻いておこう。
　仕掛けは幹糸からエダスを出し、その先にイカヅノを付けたブランコ式が一般的。慣れないうちはイカヅノを５本ぐらいにし、慣れるにしたがって数を増やしていくとトラブルがない。イカヅノのカンナ（傘バリ）に糸をくくって連結する直結式は関東方面で人気のスタイル。オマツリなどのトラブルが少なく使いやすいが、取り込み時にテンションを緩めるとハリ外れが多くなる。
　イカヅノは透明なプラスチックの棒にカンナとも呼ばれる傘バリを付けたプラヅノがメーン。少しカーブしたものや細い魚の形をしたものなどいろいろなバリエーションがあり、ピンクやブルー、グリーンなどカラーも豊富。同じカラーばかりを使うと乗りが悪い。いろいろなカラーをまぜて使うのがセオリー。大きさは14～18cmだ。そしてアクセントとして浮きスッテの3～4号を1、2本まぜておく。日中の釣りでは付けなくてもいいが、夜の釣りでは仕掛けの上に水中ライトを付けると効果がある。
　なお、イカ釣りは地域によって仕掛けや釣り方にいろいろなバリエーションがあるので、出かける前に船宿に聞いておこう。

■オススメロッド		■オススメリール
	ベイゲーム　タイプＩＩ　ヤリイカ　１８０さらなる攻めのロッドアクションを実現するために、細身・軽量化はもちろん感度を磨き上げた、BAY GAME。対象魚別にきめ細やかに対応すべく、やわらかい調子のアジビシをはじめ様々なタイプを新たに追加しました。片手で操作しやすく、肘にあたる部分に段差がつかない、バイオサポートグリップシステムを採用。操作しやすいトリガー（キスを除く）、オールＳｉｃニューコンセプトガイドなど、スポーティーでアクティブな釣りを見据えた先進の機能を搭載しています。　タイプ　ＩＩ　スポーティーな釣りをさらに愉しくさせるワンピースモデル。手返しもアップし、釣りにおける可能性・チャンスが広がります。		０４’電動丸　１０００Ｈ　Ａ－ＲＢ【海中のイメージがさらに広がる！探見丸対応モデル】カーボンシートと新素材の組み合わせにより、これまで以上になめらかなドラグ性能を発揮することによりスムーズな巻き上げを実現し、オン・オフから変速までアクセル感覚で操作できるテクニカルレバー搭載。その他にも、上下タナ切り替えなど、実釣で強い効果を発揮する機能が満載です。また、船ベリで魚探が見られる探見丸との接続により、釣り人の誘いのテクニックをリールが記憶し、再現するテクニックマスターが使用可能。誘いをかけながら指定した誘い幅で自動停止するシャクリ幅設定機能など、様々な先進機能が最大限に使いこなすことができるます。

●スルメイカの釣り方
　ポイントに到着したら船頭が指示するタナの下限まで仕掛けを下ろし、タナの上限までシャクリを入れて誘い上げてくる。シャクリは、海面近くまで下げた竿先をシャープに頭上まで上げるのが基本。イチ、ニといった具合に二段でしゃくり上げるのも効果的だ。スルメイカが乗るとズシリと重たくなるのですぐわかる。アタリがなければ糸を巻きながら竿先を海面近くまで下げシャクリを入れる。シャープに動くイカヅノにスルメイカはよく反応するので、気合いを入れてしゃくり上げよう。また活性の高いときは落ち込みでも乗ってくる。タナの下限に届く前に、沈んでいた仕掛けがストップするのがアタリだ。<br>
　スルメイカが乗ったら、ゆっくり巻き上げ追い乗りさせるのも楽しいが、慣れないうちは電動リールの巻き上げスイッチをオンして取り込もう。高速で巻き上げると身切れするので、低速で巻き上げるのが鉄則。カンナにはカエシが付いていないので、道糸のテンションを緩めると外れやすい。ポンピングなどせず、一定のテンションで巻き上げる。そして海面まで浮かせたら、スミを吐かせてから抜き上げよう。

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●ケンサキイカ釣りの仕掛け
　キビキビとしたシャープな動きで乗せるスルメイカとは反対に、ケンサキイカはスローでソフトな誘いで乗せる。竿は6対4の胴調子や5対5のムーチングタイプ。スローに誘えるうえ、イカの引きを竿が吸収するので身切れしにくい。長さは2.4～3.6m。竿受けに掛けて船の揺れで誘うなら長めが使いよい。オモリ負荷表示30～50号といったところだ。リールは電動タイプが楽でいいが、浅場狙いであれば手巻きでもいい。PEライン4～5号を200～300m巻いておこう。
　仕掛けは幹糸からエダスを出すオーソドックスなブランコ式で、慣れないうちはエダスを3～5本にするとトラブルが少なく釣りやすい。イカヅノは、布巻きスッテとも呼ばれる浮きスッテがメーン。その名の通り海中で浮き潮の流れでひらひら揺れてケンサキイカを誘う。頭が赤で胴が白い「赤帽」や白い胴に赤い線が入った「ハチマキ」などが定番。ほかに緑色やラメ入りなどいろいろなカラーがある。イカのサイズに合わせてスッテの大きさを選ぶが、大きすぎるスッテは極端に乗りが悪いので、事前に船宿に確認しておこう。スッテにはほかに、魚の形をした魚型スッテや、餌木の形をした餌木スッテがある。浮きスッテをメーンに魚型スッテや餌木スッテをまぜていく。いろいろなカラーをまぜて使うのが釣果アップのコツだ。夜釣りの場合は仕掛けの上に水中ライトを付けると効果的だ。
　ケンサキイカも地域によって、仕掛けや釣り方のバリエーションが豊富なので、船宿に問い合わせてから出かけるのが得策だ。

■オススメロッド		■オススメリール
	ミサキ　１００－３６０Ｖグラスとカーボンの絶妙コンポジットによるムーチングアクションは、グラスを主体にしなやかさと粘りを活かした食い込みの良い調子です。魚が掛かってからはどこまでも粘り込んでいく感覚でバラシを防止します。ガイドは両脚のLCガイドを採用。両脚ですから強度的にも安心して使え、穂先側からの絡みも防止できます。		ハイパータナコン　４００ＢＤｅ【シーボーグ　４００ＢＤｅ】の廉価版です。ダイワ社電動リールの新規格400番は軽量、コンパクトですが、ハイパワーで巻き上げもスムーズで評判もよく、ハイコストパフォーマンスの【ハイパータナコン】シリーズでこの400番が追加され、シーボーグに手が出なかった方にも【４００ＢＤｅ】の良さを実感して頂くことが可能になりました。

●ケンサキイカの狙い方
　日中のケンサキイカは底にいてほとんど浮いてこない。オモリで底を取りながらゆっくりソフトに誘っていく。船頭の合図で仕掛けを入れ、オモリが着底したら底を切る。着底直後に乗っていることが多く、底を切るのに竿を持ち上げるとグーッと重みが乗ったり引き込むアタリが出たりする。アタリが出たら道糸のテンションを一定に保ちゆっくり巻き上げてくる。着底直後にアタリがなければ再び底を取り誘いをかける。海面近くまで下げた竿をゆっくり頭上まで持ち上げたり、竿を水平に構えたままゆっくりリールを巻いたりしてやさしくスッテを踊らせる。スルメイカ釣りのようにスッテをキビキビ動かすとケンサキイカのノリは悪い。
　夜は船に灯した集魚灯によって、スルメイカは中層まで浮いてくる。船頭が指示するタナまで仕掛けを下ろしたら、ゆっくり竿を持ち上げたりリールを巻いて誘う。アタリがなければ２～３ｍタナをずらして誘ってみよう。アタリは底狙い同様グーッと重みが乗ってくるので、そのままリールを巻いて浮かせてくる。取り込みは海面でスミを吐かせてから、スーッと引き抜く。


	■沖漬けを作ろう■
	釣りたての新鮮な生きたイカでなければ作れないのが沖漬け。用意したタレに釣ったイカを放り込むだけで、すこぶるおいしい沖漬けができる。どんなイカでも作れるが、キモの大きなスルメイカが定番。キモとタレと身のハーモニーが極上の旨さとなり、酒の肴にごはんのおともに最高だ。　タレは家で仕込んでいく。酒1、しょうゆ1、みりん1の割合が基本。甘みを抑えたいならみりんの量を減らせばいいし、ピリッと辛いのが好みなら鷹の爪、ユズやスダチのスライスを入れれば風味がよくなる。オリジナルのタレを完成させよう。タレの材料を鍋に入れ、いったん煮きってアルコールを飛ばしてから冷ませば完成。ペットボトルに入れて持っていき、深めのタッパウエアにうつして、釣り立てのイカを放り込む。イカがタレを吸い込み、内から外から味が染みこんでいく。そのまま持ち帰り冷蔵庫で1、2日寝かせれば完成。たくさん作ったときは１パイずつナイロン袋に入れて冷凍すればOK。輪切りにしてキモを絡めながら食べると最高だ。

イカ料理

●刺身
	ケンサキイカの甘みは最高ケンサキイカのうまさをストレートに味わえるのが刺身だ。釣りたてのイカのほのかな甘みとシコシコとした食感は感動ものだし、一晩寝かせてぐっと甘みが増した身もたまらない。スルメイカは身が硬いので刺身で食べるなら糸作りにし、いわゆるイカソーメンにすればグッドだ。
【材料】　ケンサキイカ【作り方】 1.胴から頭と脚を外してから、胴の中の軟骨を抜く 2.胴の軟骨の付いていた側に包丁を入れ先端まで切り開き、内側を洗ってからきれいに水分をふきとる 3.先端部からエンペラごとつかんで皮をむき、ガーゼなどで薄皮をこするように取る 4.端をカットし上身にし縦半分に切ったあと糸造りや平造りにする

●煮付け
	日本酒とごはんが恋しくなる味　日本酒によくあい、ごはんのおかずにも抜群なのがイカの煮付けだ。皮をむく必要がないので楽ちんだし簡単にできてとてもおいしい。スルメイカでもケンサキイカでもＯＫ。冷凍ものでも味はかわらないので、イカがたくさん釣れたときにもお勧めだ。
【材料】　スルメイカ【作り方】 1.胴から頭と脚を外してから、胴の中の軟骨を抜きよく洗う 2.頭についたキモやスミ袋、目玉、口（カラストンビ）を取り、脚を包丁でしごいて吸盤についているリングを外す 3.胴は輪切り、脚と頭はぶつ切りにする 4.鍋に酒１、しょうゆ１、みりん１を入れ、イカを加えて煮込めばできあがり

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