Quechua(ケシュア)について - アウトドア＆フィッシング　ナチュラム

Quechua（ケシュア）は、日本でもすっかりお馴染みになった2SEONDSシリーズのポップアップテントだけではなく、ギ
アアイテムからアパレルに至るまで、数多くのアウトドアアイテムを取り揃えるフランス最大規模の総合アウトドアブランド
です。「革新的なアイテムを、お求めやすい価格で提供する」設立当初からのブランドコンセプトがアウトドアを愛するお客
様を中心に支持され、これまでの実績を築き上げてきました。すべての製品の設計・開発から製造・販売までを自社で行うこ
とで厳しい品質/コスト管理を徹底しており、高い品質・機能をロープライスで実現するコストパフォーマンスが魅力のブラ
ンドなのです。

1997年、ブランドの商標登録が完了したことにより、ついにQuechua（ケシュア）の冒険が始まりました。当初集まったのは、たった6名のパイオニア達です。この6名には、「商品企画マネージャ」と「テストディレクター」の役職が与えられ、モンブランの麓、サランシュ市内の小さなオフィスで事業が開始されました。のちにQuechua（ケシュア）最初の商品となる製品が、そこで企画・設計され、モンブランの山々でテストが繰り返し行われたのです。

そして、スタートから1年後となる1998年春、ついにQuechua（ケシュア）は、フランス最大の店舗数を誇るスポーツショップ「Decathlon（デカトロン）」のオリジナルブランド第一号として、カタログに掲載されることになりました。
1999年には、Quechua（ケシュア）チームのメンバーは15人に増え、手狭になったオフィスを隣のドマンシー市に移転します。この移転と同時にQuechua（ケシュア）のフラグシップストアもオープンしました。

当時のコミュニケーション・マネジャー、オリビエ・コロックはこの時の様子を以下のように回想しています。「オフィスを引っ越すしか選択肢がありませんでした。オフィスは狭く、すし詰め状態で、製品保管スペースもありません。企画マネージャ達は自宅の車庫に新製品のプロトタイプを置いている程のありさまでした。」
ブランド創設より5年後の2002年、Quechua（ケシュア）はマウンテンスポーツの有名選手達へのアプローチを開始します。オリンピック・スノーボードの金メダリスト、カリヌ・ルビー氏や、アドベンチャーレースのQuechua-les-arcsチームと契約したQuechua（ケシュア）は、彼らをスポンサードすることによって、Quechua（ケシュア）に豊富な経験と知識がフィードバックされ、さらなる革新的な製品の開発に拍車がかかっていきます。

アプローチ開始から数ヵ月後、トレイル・テクニカルパートナーズ・グループに参加したヴィンセント・デルバー氏は、Quechua（ケシュア）とのパートナーシップについて、以下のように述べています。

「Quechua（ケシュア）とは、非常に早い段階から、信頼度が高いパートナー関係を作れました。エンジニアとのディスカッションは非常にやりがいがあります。私がデザインの担当者に自分の意見を言うことによって、多くのスポーツファンに低価格で高性能な製品を届けることができるのです。このような開発プロセスに参加できることをとても誇りに思っています。」
創設6周年を迎えたQuechua（ケシュア）は、世界アウトドア・ブランド・ランキング（売上高）においてTOP10入りを果たします。
こうしたポジションを更に飛躍させるために、従来のデザイナーズチームを拡充し、エンジニアとプロトタイピスト（試作品を作るスタッフ）を迎え入れ、クリエイティブ・プロトタイプ・ワークショップを設立します。

そして、ドマンシーにあるフラッグシップストアの隣に、今後数回にわたって繰り返されることになるオフィス拡大の中で、第一回目となるオフィス拡大工事が行われたのです。
パッと広げるだけで設営可能な自立型ポップアップテント「2 SECONDSシリーズ」試作とテストを繰り返した1年半にもおよぶ技術開発の末、ようやく製品化されることになります。

2005年1月にはフランス国内でのTVCM放映が決定し、店頭でのテスト販売も成功。
同年3月、正式な店頭販売開始するやいなや、たちまち人気商品となりました。
誕生10周年を迎え、Quechua（ケシュア）は順調に業績を伸ばし、世界のアウトドア・メーカー・ランキング（売上高）で5位となるまでに成長しました。現在、Quechuaスタッフは200人に達し、50もの職種が存在しています。

また、この年、Quechuaのスキー・スノーボード部門が新しいブランドとして独立し、新スノースポーツブランド『Wed'ze』（ウェッゼ）が誕生しました。これにより、Quechuaは、当初からのコアライン（キャンピング、ハイキング、クライミング、ノルディックウォーキング）に集中することとなります。
国内で初めてQuechua（ケシュア）のポップアップテント「2 SECONDSシリーズ」が販売開始されます。この画期的でユニークなポップアップテントは、テレビや雑誌などのメディアにも大きく取り上げられ、大人気のアイテムとなりました。
日本でも大人気となった「2 SECONDSシリーズ」の最新版として、豊富なベンチレーション機能に加え、前室のついた「2 SECONDS XLシリーズ」が加わりました。これまでの設営・撤収方法も更に改良され、順序よく付属のパーツを装着・取り外すだけで誰でも迷うことなく設営・撤収がおこなえる仕組みとなり、ますます使いやすく、便利になりました。

「Quechua（ケシュア）」というブランド名は、アンデス山脈を拠点とするケシュア民族の名前に由来しています。長い歴
史を通して、大自然と共に生きる彼らは、山を愛し、山を守り、そして山からの恩恵を上手に使う知恵を持っています。そ
して、彼らは互いの言いたいことに耳を傾け、話合うというコミュニティをベースに社会的発展を遂げてきました。こうい
った彼ら民族の持つ特徴は山や自然環境に対する情熱をもつブランドとしてのQuechuaの魂そのものであるといえます。

Quechua本社がモンブランの麓にあり、常に山やユーザーの身近な場所にありながら、それぞれに耳を傾け、共有する
ことで、実用的でかつ安全・リーズナブルな製品を開発するという信条も、この精神を反映しています。
また、こうした思いは環境保護という社会的責任にも密接に結びついており、山は遊び場でもあり、公開実験場でもあると
考える私たちにとって、この素晴らしい環境を守り、受け継ぐためにも自然環境を傷つけずに楽しむということをユーザー
の皆様にも伝えていく義務があります。
このチャレンジは、Quechuaというブランドに課せられた大きな使命であるといえるでしょう。

Quechua International Manager クリスチャン・オーリエ