わたしがフライフィッシングをはじめた20数年前から近年まで、自然河川の禁漁となる冬はスキーに明け暮れていましたが、管理釣り場の増加に伴い冬の間もオフシーズンでなくなり、右手のスキーストックはロッドに持ち替えられることがほとんどとなりました(注・左手にストックを持ってFFやってるわけじゃありません)。
前回のコラムでも触れましたが、「管理釣り場」の多種多様さは、経営者の、フライフィッシングに対する取り組み方や考え方が多肢に渡ることの表れでもあります。自分のフィッシングスタイルにマッチした管理釣り場を見つけられれば、より一層FFを楽しめることでしょう。
今回は、わたしが足を運んだあちらこちらの管理釣り場の中から、みなさんへお薦めしたい管理釣り場のリポートをお届けしたいと思います。
丹沢ホーム 札掛渓流釣り場
東京都心から車で2時間弱、神奈川県内にありがならも、自然渓流をそのまま利用した、景観の美しい毛ばり釣り専用区。相模川支流、中津川の上流部に位置し、川幅は狭いが水質・魚のコンディションも常に良好。特にこの時期は水深も浅めで、さかなは緩やかな流れの中に群れており、魚の居場所を見つけやすくポイントも絞り込みやすい。
釣り人が少ない日には各プールでライズが見られ、ドライフライフィッシングで満足度の高い時間が過ごせる。ただし、ライズしている魚の捕食対象は極小のユスリカが多くなるため、システムもそれにマッチさせなければならない。逆に釣り人の多い日は魚の警戒心が強く水面に上がってこなくなるため、ニンフフィッシングがメインとなる。
わたしの場合は8フィート1インチの#3ロッドにWF#3ラインを使用し、リーダーは7X9フィートに10Xのティペットを5フィートつけ、ユスリカパターン#26のフライを結ぶ。
ニンフフィッシングの場合もロッド・ラインは同じで、6xの9フィートリーダーに7xのティペットを5フィート継ぎ足し、水深に合わせた位置にインジケータをつけ、#16前後のウエイテッドニンフを用いる。
最後に。「フライのカラーバリエーションを豊富に」
キャッチアンドリリースを繰り返された魚は、フライのカラーとティペットの太さに対しての判断力が長けている。そんな魚が多いこの釣り場では、2、3匹かけるごとにニンフのカラーをチェンジすると安定した釣果を得られる。ナチュラルなカラー(ブラック、オリーブ、ブラウン等)からピンク、オレンジ、レッドまで取り揃えて挑みたい。みなさんも久しぶりの、流れに泳ぐヤマメとマスと、せせらぎを聴きにいっては?