第五章 釣った魚の料理法
アジ
- おろし方
- 尾の付け根に包丁を寝かせて入れ、上下に細かく動かしながらゼンゴを薄く削るように取ります。皮をむく料理のときは取らなくてもよい。
- 胸びれの付け根から頭を斜めに切り落とす。(たすきに落とす)
- 包丁の先で腹を開きワタを取りだし、腹の中まで水できれいに洗い、水気を切る。
- 腹に包丁の先を入れ、中骨に沿って尾の付け根まで包丁を引く。
- 尾の付け根から背側に包丁を入れ、中骨の上に沿って切れ目を入れ、上身を尾の付け根から持ち上げるようにしながら包丁を入れて、肩口へ一気におろす。
- 裏に返し、背側、腹側の順で包丁を入れ、同じように尾の付け根から包丁を入れて残りの身を中骨から切り離し、三枚におろす。
- 包丁を寝かせるようにして腹骨の付いた腹身を削ぎとる。
- たたき
- 三枚におろした身の腹骨をすき取り、身をまな板に押し付けるようにして皮をはぐ。
- 小骨が気にならない程度に身を細く切る。
- 千切りにした青じそと小口切りにした長ねぎを身に混ぜあわせる。
- 器に盛り、おろししょうがを添える。
- フライ
- 頭、ワタを取り、下ごしらえを済ませたアジを背開きにし、中骨を取る。
- 軽く塩コショウを振り、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣を着ける。
- 170度程度に熱した油でカラリと揚げる。
- 皿にキャベツなどを付け合わせて盛る。
- 塩焼き
- ゼンゴを取り、エラブタの中に包丁いれ、アゴを切らないようにしてエラを抜く。
- ワタを抜き、よく水で洗って、水気を切る。
- 裏になる側の目玉から尾の裏側と背側に2本中骨にあたらないようにして縫うように串を入れる。
- 焼きぶくれを防ぐために皮に金串で針を数本打っておく。
- ヒレや尾に化粧塩をする。
- 焼く直前に全体に塩を振る。
- 表、裏の順番で焼き上げる。
- 串を抜き、器に盛る。
サバ
- おろし方
- ヒレの下に包丁を斜めに入れ、反対側も同様にして頭を落とす。
- 肩口を右に置き、肛門から逆さ包丁で腹を開く。
- ワタを取りだし、水でよく洗う。
- 開いた腹の中に包丁を入れ、中骨の上に添って切る。
- 左頭に置き、背側から中骨の上に包丁を入れる。
- 肩口にむかって包丁を進める。
- 尾に向かって包丁を入れ、上身を切り離す。
- 残った身は右頭にして背側から中骨に沿って包丁を入れる。
- 腹側から中骨の上に包丁を入れる。
- 中骨に添うように切り、下身と中骨を切り離す。
- 味噌煮
- おろした切り身の皮目に×印に切れ目を入れる。
- 水12、酒2、砂糖2、醤油1の割合の煮汁にしょうがの薄切りを加えて煮立てて、サバを皮を上にして並べる。
- 落し蓋をし、煮立ったら中火で8分ほど煮る。みそ2を煮汁で溶いて入れ、さらに10分ほど煮る。
- 器に盛り、煮汁をかけて針しょうがをのせる。
- しめ鯖
- おろした身の腹骨を削ぎ取る。
- 身側も皮側も真っ白になるほどのベタ塩をして、4時間ほど冷蔵庫に入れる。
- 塩が溶けたら酢水で洗い、布巾で水気を拭く。
- 少量の酒を加えた生酢の中に昆布を敷き、サバを浸し、1時間ほど置く。
- 肩口から手で皮を引き、皮目に切れ込みを入れた切りかけ造りにして盛り付ける。おろししょうがかワサビを添える。
- 南部揚げ
- おろした身を削ぎ身にする。
- 小麦粉に炒った黒ゴマを適量加え、冷水で溶いて衣を作る。
- サバに衣を着けて、170度ほどの油で5~6分しっかりと揚げる。
- 器に盛り、天つゆを添える。
イワシ
- たたき
- 腹に包丁を入れ、ワタを出してよく洗う。
- 頭を取り、肩口から背に包丁を入れて三枚におろす。
- 肩のほうから尾に向かって手で皮をむく。
- 骨ごと細く切ってしょうがやねぎと一緒に包丁でたたき、身の3分の1ほどの味噌を混ぜる。
- 頭、尾をあしらい、皿に盛る。
- 塩焼き
- うろこを落とし、水洗いをして塩を振り、10分ほど置いておく。
- 金串を打ち、ヒレに化粧塩をして、遠火の強火で焼く。
- レモン、大根卸しを添えて皿に盛る。
メバル
- 下ごしらえ
- 尾から頭のほうへ向かって包丁の刃先を使ってうろこを落とす。
- エラの内側に包丁を入れ、エラをはずす。
- 胸びれの脇から包丁を入れ、ワタを取りだす。
- 真水でよく洗う。
- 煮付け
- 下ごしらえを済ませてザルに置き、熱湯をかけて霜降りにする。
- 水に浸けて取り残したウロコなどをきれいに落とす。
- 鍋にダシ6、酒3、みりん2、砂糖1、醤油1.5の割合で合わせて煮立ててメバルを入れ、落し蓋をして10分ほど煮る。
- 木の実などを添えて器に盛る。
- 唐揚げ
- 下ごしらえをしたメバルにうすく塩を降り、3時間ほど置く。
- 両面に包丁で中骨にあたる程度切れ目を数本入れる。
- 170~180度の油で時間をかけてじっくりと揚げる。色よく揚がったら、一旦油から出して冷まし、二度揚げして十分に揚げる。
- さっと油で揚げた青唐辛子を添えて皿に盛る。
サヨリ
- おろし方
- 腹ビレの付け根を包丁の先で押さえ、ヒレを引き抜くように切る。包丁の先を使い、しごき取るようにウロコを丁寧に取る。
- 左右の胸ビレの付け根に包丁を入れ、頭を落とす。
- 尻ビレの前に包丁を入れ、頭のほうへ向かって刃を進め、腹をさき、ワタを出す。
- 腹の中の黒い腹膜をよく洗い取る。
- 背側の肩口から包丁を入れ、片身をおろす。
- 骨を下にして同じようにおろし、三枚にする。
- 腹ビレを切り取り、腹骨を削ぎ取る。
- 糸造り
- 3枚におろしたサヨリを背骨、ヒレを取って皮をひく。
- 斜めに、幅5mm、長さ2cm程に切る。
- 器に盛り、紅たでとワサビを天盛りにする。
- 東海寺和え
- たくあんを小さい賽の目に切り、水で洗い、水を絞っておく。
- 三枚におろし、腹骨、ヒレを取って塩を軽く振って置いておく。
- 塩がよくまわったころ皮をひき、酢でよく洗って斜めに細切りにする。
- 酢3、砂糖2、塩少々を混ぜた中に昆布を刻んでいれ、10分程したら昆布を取り出す。(松前酢)
- たくあん、サヨリ、小口切りのあさつきを松前酢で和える。
- 紅たでを添えて器に盛る。
ウミタナゴ
- 煮付け
- ウロコ、エラを取り、包丁でワタを取りだしてから水洗いをしてから水気を拭く。
- 表面に飾り包丁を入れ、串を打って素焼きにする。
- 水12、醤油・酒各1、砂糖・みりん各少々を入れた煮汁を煮たたせ、うみたなごを並べて入れ、アルミホイルで落し蓋をする。
- 15分ほど煮て、皿に盛りつける。
- 唐揚げ
- ウロコ、エラ、ワタを取り、水洗いして表面の厚みに包丁で斜めの切れ目を入れる。
- 水気を拭き、片栗粉をまぶす。切れ目や腹の中にもよくまぶす。
- 180度の油でからっと揚げる。
- レモンを添えて皿に盛りつける。
- バター焼き
- ウロコ、エラを取り、包丁でワタを取りだしてから水洗いをしてから水気を拭く。
- 身に切れ目を入れて塩を振り、10分ほど置く。
- 塩、コショウを振る。
- 小麦粉をまぶし、余分な粉を落とす。
- 熱した鍋にたっぷりのバターを溶かし、魚を入れて蓋をして両面をキツネ色に焼き上げる。
- レモンを添えて皿に盛りつける。
ガシラ
- 煮付け
- うろこを落とし、エラ、ワタを取り、水でよく洗う。
- 鍋に酒・水各3、みりん1.5、しょうゆ1の割合で合わせ、生姜の薄切りとゴボウを加えて、落し蓋をして煮る。
- 10分程煮て、醤油をを少々加え、更に5分ほど煮る。
- ゴボウを添えて皿に盛る。
- 唐揚げ
- エラとワタを取って水でよく洗う。
- 皮に包丁で切れ目を入れ、塩と酒を少々振る。
- 片栗粉をまぶす。ヒレや腹の内側にもよくまぶし、余分な粉を取る。
- 180度の油をすくい掛けるようにしながら10分ほど揚げる。
- 取り出して冷ましてから190度の油で2度揚げする。
- 皿に盛りつける。


