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イスカ特集

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ダウンとは、水鳥の胸の辺りに密生しているタンポポの綿毛状の羽で、いわば水鳥の肌着にあたるものです。
このボ−ル状の羽枝が空気をたっぷりと含み、保温性とロフト(カサ高)を生み出します。

なかでも良質のダウンは、1羽の水鳥から約10グラム程度しか採取できません。
また、真ん中に軸のある羽はフェザ−と呼ばれ、ダウンとは区別されます。

長さが6.5センチ以上のものをフェザ−、6.5センチ未満のものをスモ−ルフェザ−といいます。
水鳥から採取された羽毛は洗浄し、乾燥した後、風力によって選別されます。

一定の風をあてて、最も遠くのゾ−ンまで飛んだものから順にダウン、スモ−ルフェザ−、フェザ−となります。寝袋やふとんなどに使う羽毛に含まれるのは、ほとんどがこのスモ−ルフェザ−です。

ダウン100%の製品を作ることは技術的に不可能ではありませんが、安定したロフトを確保するために、ある程度のフェザ−が混ざっている必要があります。一般にダウンの混率が85%を超えれば上質とされています。

ダウンを採取する水鳥はグ−ス(ガチョウ)とダック(アヒル)に大別されます。

グ−スは野生の雁を家禽化したもの、ダックは野生のマガモを飼い馴らしたものです。
元は卵や肉を取るために飼育が始まりましたが、その副産物として羽毛が利用されるようになりました。

現在の主要な原産地としては、中国、台湾、ポ−ランド、ハンガリ−、フランス、カナダなどが挙げられます。
人間との関わり合いの歴史は非常に古く、中世以前のノルウェ−の王族や貴族の墓から羽毛が発見され、当時からすでに寝具として利用されていたのではないかと推測されています。

一般的には、カサ高性や回復性、保温性に富んだグ−スダウンの方が高品質とされています。これは通常、グ−スの方がダックに比べて体格が良く、採取できるダウンボ−ルもより大きくなるからです。

ダウンの採取方法には、機械によるマシンピックと熟練工による手摘みのハンドピックとがあり、ハンドピックの方がマシンピックに比べてダウンの損傷が少なく、ダウンボ−ルの良好な状態での採取が可能です。

ダウンの品質は、見た目の色やその産地などによってのみ決定されるものではありません。そういった要素も確かにありますが、水鳥の管理方法、飼育期間、前述の採取方法の違いによるものの方がむしろ大きいのです。
しかしながら、管理方法などの違いというのは、目に見えにくい部分でもあります。

そこで、品質を判断する上で一つの目安とされているのが「フィルパワ−」(FP)です。
FPとはダウン自身の持つ復元力をあらわす数値で、550FP以上なら高品質とされ、最高品質のもので800FPといわれています。
この数値が高ければ高いほどダウンの空気含有量が増え、保温性が高まります。

従って、FPの高いダウンを使用することで、同じ保温性を確保するために必要なダウン量が少なくなり、装備の軽量化やコンパクト化にも役立つことになります。

イスカでは、世界的に最もメジャ−なアメリカ方式を基準とし、米国ソルトレ−クシティ−にある専門機関、IDFL(International Down and Feather Laboratory)に依頼してFPの測定を行なっています。





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